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ピノ・グリ
Pinot gris

赤ワインのブドウ品種 ネロ・ダヴォラ
起源:グラウブルグンダー(フランス名でピノ・グリ)は、ドイツでは別名 Rulaender (ルーレンダー)とも呼ばれる、ブルゴーニュワイン用のブドウ・ファミリー(*)の一種です。ブルゴーニュ系品種の代表格はピノ・ノワールですが、ピノ・ノワールは突然変異しやすいことで知られており、ピノ・グリもまたピノ・ノワールの突然変異種です。ピノ・グリは中世からブルゴーニュ地方で知られており、スイスでは1300年にこの品種について報告されていました。また、この品種はドイツで長い間自生していましたが、1711年にRuland(ルーラント)というドイツ人商人によって“発見”され、それ以降“ルーレンダー”として知られるようになりました。かなり後に、この品種は実はピノ・グリであるということが立証されました。ピノ・グリは、19世紀までブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方でも広く栽培されていましたが、収穫量が安定しないため、その後ほとんど栽培されなくなりました。しかし、ドイツでは収穫量がより安定するクローンが開発されたため、今でも広く栽培されています。
シノニム:多くのシノニムが存在します。次のものが主に使われています:Auxerrois Gris, Fromentau, Grauburgunder, Grauklevner, Malvoisie, Pinot Grigio, Ruländer
栽培国: この品種は多くの国で栽培されています。栽培面積は、フランスで約2,600ha、ドイツで約4,500ha、オーストリアで約450ha、スイスで約250ha、オーストラリアで約2,500ha、ニュージーランドで約1,500ha、(合衆国の)カリフォルニア州とオレゴン州で約900haです。世界的に見て、この品種の栽培面積はおよそ15,000〜16,000haと推定されています。

テイスト&ノート: この品種は冷涼な気候を好み、糖度は高く、早熟です。甘口から辛口とそのスタイルは多様で、辛口のワインは大抵アルコール度数が高いです。ワインの色は、深みのある金色系黄色から淡いピンク系とかなり変化に富んでいます。この品種から造られるワインもかなり多種多様で、基本的にその生産国や地域で最も評価されているスタイル次第と言えます。そのスタイルの違いは、栽培されているクローン種に由来し、それらのクローン種は、地域の栽培条件や好まれているスタイルに合うように、長年にわたって改良されてきました。アルザスでは、高貴品種として分類され、このブドウからグラン・クリュワインを生産することが認められています。アルザスのピノ・グリ ワインは、フローラル系アロマが強いミディアムからフルボディが大半です。これらのワインは熟成によってさらに良くなります。ドイツではグラウブルグンダーと表示されているワインは主に辛口または中辛口です。風味豊かで力強いフルボディのワインで、多くが熟成によってさらに良くなります。オレゴン州のピノ・グリ ワインは大抵ミディアムボディ、一方、カリフォルニア州のこの品種のワインは、どちらかといえばライトボディで、切れ味が良くさわやかな感じです。イタリアのピノ・グリージョも淡い色合いで、切れ味が良い、さわやかな酸味があるライトボディのワインです。一般的に、これらのワインは長い熟成を必要とせず、2‐5年の間が飲み頃です。



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